「ご支援」の意味・使い方と例文

「ご支援」の意味と読み方

「ご支援」とは、人を応援して助けることを言います。「支援」とは相手を支えて、救うという意味です。「援」は応援などにも使われる漢字で、「救う・手を差し伸べる」という意味があります。

「ご支援」は「支援」の丁寧語

「ご支援」という言葉は、目上の人が自分や他の誰かのことを助けることを表す丁寧語です。「支援」に丁寧語の「ご」をつけて、目上の人が支援する様子を丁寧に表しています。そのため、自分が誰かを支援することは「ご支援」とは言いません。

自分が誰かを支援する場合は「支援」、または「応援」「協力」など、他の言葉を使って表します。

「ご支援」は金銭的援助を表すこともある

「ご支援」という言葉そのものは、どのような方法でその人を応援して助けるかまでは表しません。言葉通り、相手のためを思って支えようとする気持ちや、救おうとする思いを持っていれば「ご支援」です。

しかし状況や相手によっては「ご支援」という言葉が、金銭的な援助を指すこともあります。相手に金銭面での援助をお願いしたいときに、そのことを明確な言葉にせず「ご支援」という言葉で匂わせるという使い方です。

「ご支援」の使い方

「ご支援のほど」

「ご支援のほどよろしくお願いいたします」などと使われる「ご支援のほど」は、「ご支援していただきますよう」という意味の言い方です。

「ご支援していただきますよう、お願いいたします」と、「ほど」を使わずに表すこともできますが、「～のほど」という言い方は、目上の人に何かを依頼するときの決まり文句でもあります。

「ご支援いただき」

「ご支援いただき」とは「ご支援をしていただき」という意味と同じです。「して」という部分を除いて「ご支援いただき」ということで、スマートな言い回しとなります。

「～いただき」という表現は敬語では頻繁に使われ、「ご覧いただき」「お越しいただき」など、さまざまな動詞と併せて用いられることが多い言葉です。

「ご支援賜り」

「ご支援賜り」とは「ご支援をしていただいて」という意味です。「賜り（たまわり）」とは原型が「賜る」で、「もらう」の謙譲語表現です。

「お招き賜りました」は「招いてもらいました」、「ご挨拶を賜ります」は「挨拶をしてもらう」など、「もらう」を「賜る」で表しています。

「ご支援のおかげで」

「ご支援のおかげで」とは「ご支援をしていただいたおかげで」という意味の言い方です。相手が支援してくれたことによって、利益が生じたり、物事が上手く運んだりしたときのお礼として使うことができます。

「おかげで」という表現は、物事の結果を生んだ大きな要因を称えるもので、「ご支援のおかげで」と言った場合は「ご支援こそがこの結果を生んだ大きな要因であった」と言っていることになります。

「ご支援いただきたく」

「ご支援いただきたく」とは「ご支援していただきたい」という、要求を表す言い方です。目上の人などに助けてもらいたい、応援してもらいたい、と思ったときに「ご支援いただきたく」という表現でその気持ちを伝えます。

「いただきたく」という言い方は「いただきたい」という言葉の丁寧表現です。通常は「いただきたく」の後には「お願い申し上げます」「存じます」などが使われます。

「ご支援」の類語

「ご協力」

「ご支援」という言葉は「ご協力」と言い換えることができます。「支援」は助けて、応援するという意味であり、誰かを助けたり応援したりすることは「協力」でもあるためです。

「ご支援」と「ご協力」の違いは、「ご支援」の方が大枠での応援を意味し、「ご協力」はある程度相手にして欲しいことが絞られているニュアンスがあることです。

「ご支援ください」と言われれば、全体的に気にかけ、応援をして欲しいという意味、「ご協力ください」と言われれば、具体的に協力して欲しいことがほぼ決まっていて、その部分について力を貸してほしい、という意味が強くなります。

「お力添え」

「お力添え」という言葉も「ご支援」と似た意味を持っています。「お力添え」も「ご支援」も、何ということが決まっているわけではないことがほとんどです。

「ご支援」との違いは、「お力添え」の方が具体的な戦力となって欲しいと頼まれているニュアンスが強いことでしょう。

単なる応援ではなく、あなたが持っているその力を貸して欲しい、と頼まれている印象が強い言葉です。

「ご指導」

「ご指導」とは、言葉通り「そのことについて、自分を指導してください」という意味です。「指導」をしてもらうことが、結果として物事を成功に導く可能性は高く、そういう意味では「指導」も「支援」のひとつと考えられます。

「ご指導」は「ご協力」や「お力添え」よりも、さらに積極的な協力が望まれていることが多く、気がついたことがあれば教えて欲しい、間違ったことをしたら叱ってほしい、などという意味も含まれています。

「指導」を含めた、トータル的な意味での応援という意味では「ご支援」にもっとも近い言葉とも言えます。

「ご支援」の例文

「佐藤様には、ぜひ今年もご支援賜りたく存じます」
「我が社は、田中様のご支援なしには成り立ちません」
「今回のプロジェクトは、部長のご支援あってこその成功です」
「皆様のご支援のおかげで、何とか形にすることができました」
「いつもご支援いただき、誠にありがとうございます」