概念 の意味と使い方・例文
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「概念」の意味と使い方
概念は、もともと哲学用語で、ある種の共通した性質をもつ物事が幾つもある場合、共通点によってそれらを同じ種類のものと捉えて形づくられるそのイメージのことです。また、社会の中で人々が同じ概念を共有している場合や、似通った共通部分のある概念を共有している場合、その概念や共通部分のことを共通概念と言います。
例えば、子供に「リンゴの絵を描いてください」と言うと、都会の子供たちの多くは赤いリンゴの実だけを描くことでしょう。一方、リンゴ生産地では、赤いリンゴが樹になっている絵を描く子供が多いかもしれません。そうであるなら、リンゴ生産地の子供たちがもつリンゴというものの概念は「リンゴの木になる赤い果実」であり、都会の子供たちの概念は単に「赤いくだもの」ということになります。また、どちらも「リンゴは赤い」という共通概念をもっていると言うこともできます。
このような概念という言葉はたいへん硬い言葉ですが、ひとり学問上だけでなく、ビジネスシーンでもよく使われます。ただし、学術論文や研究レポートとは異なり、物事や言葉の意味・定義、あるいは考え方、常識、理解などのニュアンスで使うことが多いようです。
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「概念」の例文
例文) スマートフォンと電子版の普及で、新聞の概念は随分変わりました。ネット時代の到来とともに始まっていたペーパーメディアの凋落がいっそう加速したことと、スマホ対応の電子版によって新聞が即時性を持つようになったことから、紙版・電子版双方の広告媒体としての利用法を再検討しなければなりません。
例文) グローバル資本主義と呼ばれる政治・経済のグローバル化はすでに終焉のときを迎え、世界各地で反グローバル化の動きが顕著になっています。20世紀の古い概念に捕らわれていては、これから起きようとしている国際情勢の激変を見誤ります。
例文) 一般視聴者に確率論の概念を理解してもらうことは難しいと思われます。降水確率としてパーセンテージを表示すると、その数値が降水量や降水強度をも意味すると受け取られかねません。天気予報での降水確率予報の採用については、再検討をお願い致します。
例文) 日本で大規模イベントによるセールスプロモーションの概念が受け入れられたのは、昭和8年(1933年)の夏、百貨店が日比谷公園で開催した盆踊り大会でのことです。東京で最初の盆踊り大会となったこのイベントでは、音楽業界とのコラボで「東京音頭」が採用され、市民の参加資格は百貨店で浴衣を新調することでした。
例文) 都内の主要な商業エリアには海外ブランドの専門店がひしめき合い、また、高額商品から日用雑貨に至るまでネット通販の販売額が店舗販売に追いつこうとしています。これまでの衣料品を中心にあらゆる商品の充実を図る百貨店概念は捨ててかかるべきと考えます。
例文) 伝統ある当業界ですが、今後も発展を続けるために、既成概念を打ち破る革新的な商品開発が求められています。無限の可能性を秘めた若い人材の活躍に期待しています。
例文) 今回の車体設計では、既存の車種には見られない新しい設計概念が採用されています。
※ 「設計概念」は、外来語として定着しているコンセプトのことで、商品開発における商品コンセプトや広告の表現コンセプトと同様に、製品設計の基本構想のことです。
例文) このように問題を概念的に捉えることには賛成致しかねます。さまざまな現実問題に即して、具体的な検討を行ってください。
※ この場合の「概念的」とは、抽象的な議論で現実から遊離していることです。
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